2010年08月18日

投資経営・会社設立

■日本人の配偶者から投資経営の在留資格への変更■

今回の申請人の場合は、事情が複雑です。概要は次のとおりです。申請人は日本人の配偶者として来日後、協議離婚をしました。その後、来日前から知り合いであった知人の協力により、会社を設立し、投資経営の在留資格に変更申請をいたしました。投資経営の在留資格の場合は、通常は事業計画等を依頼者と相談しながら行政書士が作成致しますので、本来は、会社設立から一貫して、手続きをいたします。なぜなら、会社の目的と事業計画には密接な関係があり、投資経営の在留資格を取得する事を念頭に置いて会社設立をする必要があるからです。はっきり言って会社設立は難しくはありませんが、在留資格を取得する事を念頭に置いた会社設立は、専門家でなければ出来ません。今回の申請人の場合は、会社設立後に、依頼がありましたので、この点において既に不利な状況でした。また、今回の場合、出資金の形成について、入管当局が納得する説明をどのように行うかの判断を誤ればそこで取り返しのつかない状況を招く事が分かっていました。その他、事務所の独立性にも問題があったのですが、今回はこれで行きたい意向があり、また、在留期限が迫っておりましたので、不許可になるリスクを理解していただき在留資格の変更申請を行いました。尚、在留資格の変更申請を行えば、結果が出るまでは、合法的に在留できます。案の上、3ケ月後に今のままでは、許可できない旨を伝えられ、出国準備の特定活動(1ケ月)の在留資格に変更になりました。許可出来ない理由は次の通りです。1.インタビュー時に事業についてうまく説明できなかった事・・・事業目的が複雑ですぎ、また、直ぐに行う事業以外が多数列挙されており、中国の方には理解しがたいことが原因でした。 2.事務所の独立性が確保されていない・・・案の定と言ったところです。3.500万円の出資金の形成について説明がほしいの3点でした。1.は、直ぐに行う予定をしている目的と直ぐに行う予定の無い目的に分けて再度説明し、直ぐに行う目的に関しては、中国側協力業者の営業許可証、契約書等追加資料等を提出し補完しました。2.については独立した事務所を借りました。3.については初回申請時には、入管当局に曲解される事を懸念し、慎重を期して、あえて提出しなかったわけですが、2度目には、出さない訳にはいきませんので、原資について入管当局に理解していただける合理的な説明を行い、また、実際に会社として経費を支出している事の証明資料を添付いたしました。出国準備の特定活動の在留期限には間に合いませんでしたが、約1カ月半程度で在留資格認定証明書が交付されました。出資金や事務所、事業計画はどうとでもなりますが、500万円の収支金の形成についての説明が、入管当局が納得する合理的な説明であるかどうかの判断は専門家でなければ無理であると思っております。尚、500万円を借りて会社設立後、資本金を直ぐに抜く手法は、会社設立には通用しても、在留資格の取得には通用しない事は言うまでもありません。また、事業内容について、自分の言葉で説明が行える程度に理解しておく必要がある事も同様です。

■会社設立■

日本人の配偶者等の会社設立をする事も多いのですが、お金に余裕があるのであれば、500万円以上の資本金で設立する事を勧めています。なぜかと言うと投資経営の在留資格の要件が500万円以上だからです。人生何があるかわかりません。500万円以上の投資で会社を設立し、実際に営業をしていれば、たとえ離婚をしても慌てる必要はありません。考えるのは、定住者の在留資格の申請が可能か?それとも投資経営の在留資格かと言う事だけです。

■投資経営の在留資格には現物出資が認められるか?■

会社設立に際して現物出資を行う事もあるのですが、はたして、投資経営の在留資格時に現物出資の部分が認められるのかと言う問題があります。結論的には、現物出資したものに掛る領収証等があれば問題ありません。値段の判断が付かない意匠や営業権等は難しいと思います。

■出資にかかる金銭の贈与は認められるのか?■

結論から言うと認められる場合があります。当たり前ですが、贈与された金銭は、法律上、本人のものと言う他無いからです。親からでも、他人からでも同様です。ただし、贈与契約書を添付する事はもちろんの事、贈与した側から、貸与や条件付きの贈与では無い旨、返済してもらう意向は全く無い旨等、入管当局が納得できる合理的な説明をする必要があります。理論的には、一旦贈与された金銭を、本人の自由意思により会社設立に投資したと言ったところです。この辺りの説明が出来るのであれば、問題はありません。

■出資にかかる金銭の融資は認められるのか?■

結論から言うと認められる場合があります。ただし、銀行等の金融機関から融資された場合のみになります。尚、会社設立前に、融資に応じてくれる銀行等の金融機関はないでしょう。
posted by hanafusatrust at 14:53| 事件簿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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